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同乗者にも連帯責任

1億円の賠償命じる 飲酒運転による死傷事故 仙台地裁(asahi-com。朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/1031/TKY200710310102.html

同乗者にも連帯責任を認めた点が注目されます。
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by espans | 2007-10-31 18:19  

前提問題としての権利・自由の制約

ジュリスト1344号(2007.11.1)の「時の判例」コーナーの83頁以下において、君が代ピアノ伴奏職務命令に関する最高裁判決(平成19年2月27日第2小法廷判決)が解説されています(森英明調査官)。新司法試験の素材になるかは微妙ですが、法科大学院の演習教材には使われやすいテーマですので、ご関心のある方はご参照下さい。

さて、この判決は、次のように言っています。
「3 上告代理人吉峯啓晴ほかの上告理由第2のうち本件職務命令の憲法19条違反をいう部分について
(1)上告人は,「君が代」が過去の日本のアジア侵略と結び付いており,これを公然と歌ったり,伴奏することはできない,また,子どもに「君が代」がアジア侵略で果たしてきた役割等の正確な歴史的事実を教えず,子どもの思想及び良心の自由を実質的に保障する措置を執らないまま「君が代」を歌わせるという人権侵害に加担することはできないなどの思想及び良心を有すると主張するところ,このような考えは,「君が代」が過去の我が国において果たした役割に係わる上告人自身の歴史観ないし世界観及びこれに由来する社会生活上の信念等ということができる。しかしながら,学校の儀式的行事において「君が代」のピアノ伴奏をすべきでないとして本件入学式の国歌斉唱の際のピアノ伴奏を拒否することは,上告人にとっては,上記の歴史観ないし世界観に基づく一つの選択ではあろうが,一般的には,これと不可分に結び付くものということはできず,上告人に対して本件入学式の国歌斉唱の際にピアノ伴奏を求めることを内容とする本件職務命令が,直ちに上告人の有する上記の歴史観ないし世界観それ自体を否定するものと認めることはできないというべきである。
(2)他方において,本件職務命令当時,公立小学校における入学式や卒業式において,国歌斉唱として「君が代」が斉唱されることが広く行われていたことは周知の事実であり,客観的に見て,入学式の国歌斉唱の際に「君が代」のピアノ伴奏をするという行為自体は,音楽専科の教諭等にとって通常想定され期待されるものであって,上記伴奏を行う教諭等が特定の思想を有するということを外部に表明する行為であると評価することは困難なものであり,特に,職務上の命令に従ってこのような行為が行われる場合には,上記のように評価することは一層困難であるといわざるを得ない。
 本件職務命令は,上記のように,公立小学校における儀式的行事において広く行われ,A小学校でも従前から入学式等において行われていた国歌斉唱に際し,音楽専科の教諭にそのピアノ伴奏を命ずるものであって,上告人に対して,特定の思想を持つことを強制したり,あるいはこれを禁止したりするものではなく,特定の思想の有無について告白することを強要するものでもなく,児童に対して一方的な思想や理念を教え込むことを強制するものとみることもできない。
(3)さらに,憲法15条2項は,「すべて公務員は,全体の奉仕者であって,一部の奉仕者ではない。」と定めており,地方公務員も,地方公共団体の住民全体の奉仕者としての地位を有するものである。こうした地位の特殊性及び職務の公共性にかんがみ,地方公務員法30条は,地方公務員は,全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し,かつ,職務の遂行に当たっては全力を挙げてこれに専念しなければならない旨規定し,同法32条は,上記の地方公務員がその職務を遂行するに当たって,法令等に従い,かつ,上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない旨規定するところ,上告人は,A小学校の音楽専科の教諭であって,法令等や職務上の命令に従わなければならない立場にあり,校長から同校の学校行事である入学式に関して本件職務命令を受けたものである。そして,学校教育法18条2号は,小学校教育の目標として「郷土及び国家の現状と伝統について,正しい理解に導き,進んで国際協調の精神を養うこと。」を規定し,学校教育法(平成11年法律第87号による改正前のもの)20条,学校教育法施行規則(平成12年文部省令第53号による改正前のもの)25条に基づいて定められた小学校学習指導要領(平成元年文部省告示第24号)第4章第2D(1)は,学校行事のうち儀式的行事について,「学校生活に有意義な変化や折り目を付け,厳粛で清新な気分を味わい,新しい生活の展開への動機付けとなるような活動を行うこと。」と定めるところ,同章第3の3は,「入学式や卒業式などにおいては,その意義を踏まえ,国旗を掲揚するとともに,国歌を斉唱するよう指導するものとする。」と定めている。
入学式等において音楽専科の教諭によるピアノ伴奏で国歌斉唱を行うことは,これらの規定の趣旨にかなうものであり,A小学校では従来から入学式等において音楽専科の教諭によるピアノ伴奏で「君が代」の斉唱が行われてきたことに照らしても,本件職務命令は,その目的及び内容において不合理であるということはできないというべきである。
(4)以上の諸点にかんがみると,本件職務命令は,上告人の思想及び良心の自由を侵すものとして憲法19条に反するとはいえないと解するのが相当である」
※アンダーラインはESP。

以上のような判文からすると、最高裁は、本件事案において、君が代のピアノ伴奏について職務命令をすることは、そもそも憲法19条が保障する「思想良心の自由」を制約・侵害するものではない、との立場をとっていると考えられます。森調査官のコメントも、同旨でした(ジュリスト1344号85頁参照)。

最高裁が、いきなり違憲審査基準の定立・あてはめではなく、権利侵害がそもそもあるのか、という点を慎重に分析していることを忘れてはならないと考えます。

私の理解では、違憲審査基準とは、憲法上の権利・自由の制約が認められて、はじめて定立、展開されるものです。それゆえ、
(1)憲法上の権利・自由の制約がそもそもないと評価できる事案では、違憲審査基準を展開する余地がない、
(2)違憲審査基準を定立・展開すべき事案であっても、その前提としては、憲法上の権利・自由がどのように制約されているのかを、事案に即して、具体的に論証する必要がある、
と考えます。
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by espans | 2007-10-31 04:54  

これが社長室?

高級ホテルのスイートルームの一室ではありません。

NOVA社長室を公開 ミニバー、茶室やベッドルームも(asahi-com。朝日新聞)
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200710300069.html

例え私費だったとしても、「私物化」との批判は免れないでしょう。
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by espans | 2007-10-30 23:27  

腹が立つとき・悲しいとき

最近、頻繁に更新されているくぼ先生のblogより。

腹の立つもの(Dai-Kubo Diary)
http://daikubo.tea-nifty.com/daikubo_diary/2007/10/post_a115.html

ほぼ同感ですね。

私も人前で話す機会がありますが、発表・報告に全く関係ない私語、筆談、内職等をみると、腹が立つというより、悲しい気持ちになります(「悲しいとき~」というコントが昔ありましたが、まさにそれです)。若いうち(今も若いのですが)は腹が立ちましたが、最近は悲しい気持ちの方がいっぱいです。

しかも、報告位置(教壇、会議室中央等)は、聞き手の言動が全て丸見えなので、より悲しくなるわけです。教壇や会議室というのは、うまくできていますね。
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by espans | 2007-10-29 21:42  

今日から変更

2007年10月29日(月)より、『優先座席』を設定します。また、『携帯電話電源オフ車両』の設定車両を変更します(阪急電鉄ホームページ)
http://holdings.hankyu-hanshin.co.jp/ir/data/ER200710171N2.pdf

阪急電車を利用したことはあり、携帯電話電源off車両にも一度か二度乗ったことがあります。
私は電源を切りましたが、周囲を見る限り、ちゃんと電源を切っていた人はほとんどいなかったように思います。それどころか、平気でメール、会話していた人も見かけました。
したがって、あまり意味のない車両設定だったと言えるでしょう。

携帯電話電源off車両以前に、未だに車内で携帯電話で会話する人も多くみられます。
心臓ペースメーカー等への影響を考えると、マナーだけでは済まされない問題ですが、抜本的解決策は現時点では「ない」のが現状でしょう。

ちなみに、航空機の場合、機内での携帯電話等の利用は、大事故につながる危険があるので、絶対に使用しないように。
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by espans | 2007-10-29 21:32  

おしゃれなレストラン

行ってみたいですね。

レストラン・フォレスト
http://www.r forest.com/

情報は、以下のblogから。

last train(hopping around)
http://www.law.tohoku.ac.jp/~hatsuru/hop/2007/10/last_train.html
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by espans | 2007-10-28 23:32  

裁判員辞退事由のパブリックコメント

原案の提示&パブリックコメントの募集です。

「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律第16条第8号に規定するやむを得ない事由を定める政令案」について(意見募集)
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=300090008&OBJCD=&GROUP=

リンク先によりますと、
「行政手続法に基づく手続」
とあります。

意見公募手続(パブリックコメント)は、行政手続法平成17年改正によって、行政手続法による根拠が与えられました。
行政手続法上では「意見公募手続等」との名称が付されています。条文は行政手続法38条以下。
以下では、行政手続法38条、39条を引用します。
(詳しくは、高木光=常岡孝好=橋本博之=櫻井敬子『条文から学ぶ行政救済法』(有斐閣・2006年)104頁以下参照)
適用除外規定を定める39条4項に注意が必要です。
(第3条の適用除外規定は、意見公募手続等には適用されません。注意)

(命令等を定める場合の一般原則)
第三十八条  命令等を定める機関(閣議の決定により命令等が定められる場合にあっては、当該命令等の立案をする各大臣。以下「命令等制定機関」という。)は、命令等を定めるに当たっては、当該命令等がこれを定める根拠となる法令の趣旨に適合するものとなるようにしなければならない。
2  命令等制定機関は、命令等を定めた後においても、当該命令等の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、必要に応じ、当該命令等の内容について検討を加え、その適正を確保するよう努めなければならない。

(意見公募手続)
第三十九条  命令等制定機関は、命令等を定めようとする場合には、当該命令等の案(命令等で定めようとする内容を示すものをいう。以下同じ。)及びこれに関連する資料をあらかじめ公示し、意見(情報を含む。以下同じ。)の提出先及び意見の提出のための期間(以下「意見提出期間」という。)を定めて広く一般の意見を求めなければならない。
2  前項の規定により公示する命令等の案は、具体的かつ明確な内容のものであって、かつ、当該命令等の題名及び当該命令等を定める根拠となる法令の条項が明示されたものでなければならない。
3  第一項の規定により定める意見提出期間は、同項の公示の日から起算して三十日以上でなければならない。
4  次の各号のいずれかに該当するときは、第一項の規定は、適用しない。
一  公益上、緊急に命令等を定める必要があるため、第一項の規定による手続(以下「意見公募手続」という。)を実施することが困難であるとき。
二  納付すべき金銭について定める法律の制定又は改正により必要となる当該金銭の額の算定の基礎となるべき金額及び率並びに算定方法についての命令等その他当該法律の施行に関し必要な事項を定める命令等を定めようとするとき。
三  予算の定めるところにより金銭の給付決定を行うために必要となる当該金銭の額の算定の基礎となるべき金額及び率並びに算定方法その他の事項を定める命令等を定めようとするとき。
四  法律の規定により、内閣府設置法第四十九条第一項 若しくは第二項 若しくは国家行政組織法第三条第二項 に規定する委員会又は内閣府設置法第三十七条 若しくは第五十四条 若しくは国家行政組織法第八条 に規定する機関(以下「委員会等」という。)の議を経て定めることとされている命令等であって、相反する利害を有する者の間の利害の調整を目的として、法律又は政令の規定により、これらの者及び公益をそれぞれ代表する委員をもって組織される委員会等において審議を行うこととされているものとして政令で定める命令等を定めようとするとき。
五  他の行政機関が意見公募手続を実施して定めた命令等と実質的に同一の命令等を定めようとするとき。
六  法律の規定に基づき法令の規定の適用又は準用について必要な技術的読替えを定める命令等を定めようとするとき。
七  命令等を定める根拠となる法令の規定の削除に伴い当然必要とされる当該命令等の廃止をしようとするとき。
八  他の法令の制定又は改廃に伴い当然必要とされる規定の整理その他の意見公募手続を実施することを要しない軽微な変更として政令で定めるものを内容とする命令等を定めようとするとき。
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by espans | 2007-10-27 02:30  

NOVA倒産

NOVA、更生法を申請 社長降格 全教室を一時停止(asahi-com。朝日新聞)
http://www.asahi.com/business/update/1026/TKY200710260002.html

NOVA経営破綻 ワンマン経営の拡大路線挫折(asahi-com。朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/1026/OSK200710260006.html

NOVA創業者 破綻の引き金(MSN産経ニュース。産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/071026/biz0710262155012-n1.htm

報道によれば、NOVAはビジネスモデルそれ自体に問題があったのみならず、企業体質にも問題があったといえる。
(まあ、だいたいビジネスモデルが危うい会社のほとんどは、企業体質に問題があると言っても良いが)
友人のblogで、「このような風通しの悪い企業の不祥事はこれからも続くような気がしてならない…」との指摘があったが、全く同感である。
組織というのは様々な人間が集まり、意見を自由に出し合うことで、チェック機能を果たす。そうであるなら、異論に耳を傾けない、風通しの悪い組織に、未来はない。ミートホープ、赤福、NOVA・・・いずれも異なる不祥事であるが、共通した原因があると思われる。
組織のトップに立つ者は、「今日の異論は、明日の正論」ということを十二分に肝に銘ずべきである。
異論の封じ込めに成功したとしても、NOVAのような「クーデター」(クーデターと言うと聞こえが悪いが、反社長経営陣グループは、法的に問題ない手続をとっている)、内部告発、外部監査・捜査によって、封じ込めはすぐに破綻するであろう。
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by espans | 2007-10-27 02:18  

今年もメルティーキッスの季節

明治製菓:Meltykiss メルティーキッス
http://www.meiji.co.jp/sweets/chocolate/meltykiss/

1993年発売開始以後、冬季限定の高級志向チョコレート。
高いのだが、それでもついつい買ってしまう一品。

昨年は「焦がしミルク」味がありましたが、今年はないようです。
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by espans | 2007-10-27 01:42  

大村先生の本

みすず書房から。

大村敦志『民法0・1・2・3条」〈私〉が生きるルール』(みすず書房)
http://www.msz.co.jp/book/detail/08327.html
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by espans | 2007-10-25 18:18